高輝度・長持続性蓄光顔料
蛍光体或いは燐光体と呼ばれる材料には、用途に応じて様々な種類が有ります。この中でいわゆる夜光塗料として用いられる夜光体は最もよく知られているものの一つです。
時計の文字盤に一般に用いられている蛍光体はZnSにCuを添加したもので、これだけでは残光時間が1〜2時間程度しか有りません。長時間発光が必要な場合には、放射性物質であるPmが添加されますが、放射性物質に対しての取扱い規則が厳しく、安全性及びコストの面から応用が限られています。高輝度、長残光蛍光体材料は多くの応用領域が有りながら、放射性物質であるが故に、その応用は大変限定されていました。
しかしながら、最近に至って放射性物質を用いない蓄光型で、非常に残光時間の長い蛍光体が開発され、注目されている。この蛍光体は、数種類の希土類を添加することで
従来のタイプ(硫化亜鉛タイプ)の10倍以上の輝度と残光時間を可能にしました(6〜8時間)。
従来の夜光塗料の用途は時計の文字盤が全でした。可視光をエネルギー源とする高輝度、長残光蛍光体は、時計の文字盤は元より、テキスタイル、道路標識、インテリア、エクステリア、レジャー・スポーツ用品、ステッカー、面残光照明、各種安全対策等の幅広い応用を可能にしました。
希土類を用いた蛍光体は、蛍光灯やブラウン管用として既に利用されております。その優れた特性を生かした夜光材料は多くの可能性を有しており、今後に大きな期待が持たれています。こうした希土類は中国に大量に埋蔵されており、中国の大学や研究機関が昔から研究開発をしており、中国はもとより日本の会社の一部も中国で生産しています。研究所レベルでは毎年数%〜数十%性能がアップしてきております。学者の集まりである蛍光学会等でもアジア系の研究者が50%以上を占めております。
夜光体について
・自発光
昔は時計の文字盤を中心に使用されていました。一般光やブラックライトを当てなくても自分で発光するもので、
現在は有毒性があるため、生産もされておらず一般の用途としては使用されておりません。
・蓄光 (硫化亜鉛タイプ、アルミナタイプ)
太陽光や蛍光灯の光や、ブラックライトなどの紫外線を照射することにより基底状態(安定な状態)の原子や分子中の電子が活性化され励起状態になりその際エネルギーを光として放出し、発光現象を起こします。
種類としては主に2つタイプがあり、硫化亜鉛に銅を結合させた短残光タイプとストロンチウムアルミネートに希土類金属を結合させた高輝度長残光タイプ(アルミナタイプ)があります。最近はアルミナタイプが主流ですが100円ショップ等では香港製、台湾製の雑貨等は硫化亜鉛タイプが使用されています。
一般には(硫化亜鉛タイプ、アルミナタイプ)も蓄光・・・・として売られており、一般の消費者の方は(硫化亜鉛タイプ、アルミナタイプ)一見同じですので見分けがつきにくいかもしれません。
最近では様々なタイプ(シリコンタイプ・耐水性)等が開発されています。
蓄光カラーは6色
オレンジ(新製品)・イエロー(新製品)・レッド(めずらしい)
性能一覧
顔料の色 |
発光色 |
初輝度 |
残光性 (低温処理) |
残光性 (高温処理) |
めずらしい度 |
薄白黄緑 |
ブルー |
◎ |
◎ |
◎ |
◎
|
薄黄緑 |
グリーン |
◎ |
◎ |
△ |
×
|
薄白 |
スーパーブルー |
○〜◎ |
◎ |
◎ |
◎
|
薄白 |
オレンジ |
△〜○ |
△ |
△ |
◎
|
イエロー
|
◎
|
◎
|
◎
|
◎
|
|
レッド
|
△
|
×
|
×
|
◎
|
(低温処理)とは常温印刷,塗装、及び約200度位での樹脂成形等で処理した場合の残光輝度
(高温処理)とは約800度位でのタイル、ガラス焼成で処理した場合の残光輝度
一般的にグリーンが初輝度は優秀です、ブルー系は残光特性がよい
高温酸化焼成ではブルー、スーパーブルー、イエローがグリーンに比べ輝度・残光特性が優秀です。
顔料販売価格
弊社取り扱い蓄光顔料は中国最大級の研究開発製造能力を有する大連路明有限公司の製品
及び日本の化学トップメーカー三菱化学の製品です。
蓄 光 顔 料
粒径の種類 Bタイプ(55〜65ミクロン) Cタイプ(25〜35ミクロン)
カラー |
10g |
50g |
1Kg |
200KG以上 |
グリーン |
700円 |
2600円 |
28000円 |
相談 |
ブルー |
700円 |
2600円 |
28000円 |
相談 |
スーパーブルー |
700円 |
2600円 |
28000円 |
相談 |
オレンジ |
900円 |
3800円 |
40000円 |
相談 |
イエロー
|
1300円
|
4800円
|
50000円
|
相談
|
レッド(珍品)
|
900円
|
3800円
|
40000円
|
相談
|
ガラス及び工芸用・超大粒 ウルトラ700
(粒径700ミクロン〜1000ミクロン )
1000ミクロンとは1ミリでつぶつぶ感が工芸心を刺激します
ハートドベール、フュージング、合わせガラス、象嵌、紙漉等々、、、
カラー |
10g |
50g |
1Kg |
ブルー アルミナ型 |
800円 |
3000円 |
お問い合わせください |
グリーン アルミナ型定番 |
800円 |
3000円 |
お問い合わせください |
性能もよく、低価格、平均 粒径は20ミクロン
一般的にグリーン発光アルミナタイプ、硫化亜鉛タイプの蓄光体は浅黄色の体色ですが、
今回の新製品は(乳白色に近い)ですので利用範囲が広がります
比較表 |
新製品 |
従来の硫化亜鉛タイプ |
成分 |
シリケート・アルミネート |
Zns:Cu |
粉体色 |
乳白 |
浅黄色 |
励起波長 |
200〜450nm |
|
粒径 |
15〜26ミクロン |
30〜45ミクロン |
励起時間 |
10分 |
10分 |
残光輝度(mcd/m2) |
1分後 1424 60分後 20 |
1分後 331 60分後 3 |
化学安定性 |
優秀 |
不安定 |
比重 |
3.4 |
4.1 |
発光カラー |
10g |
100g |
1Kg |
200KG以上 |
グリーン |
300円 |
1800円 |
9500円 |
ご相談 |
ご注文
お名前・送付先・電話番号・商品名と色の指定、本数や数量をお知らせ下さい。
*上記価格には消費税は含まれておりませんので加算して下さい。
*送料は別途かかりますのでお問い合わせ下さい。
1.インキ、ペイント分野
(A)ビヒクルの選択基準
無色透明性がよいもの、特に紫外線の透過性のよいもの
(例えばUVインキ、アクリルウレタン系インキなど)
(B)不揮発樹脂分の多いもの
(C)耐アルカリ性のよいもの
(D)透湿性が少なく、耐水性のよいもの
(E)塗膜は厚いほどよく輝く、最低でも100ミクロン以上
また、粒度が大きいものほどよい,75〜130メッシュスクリーンで
(F)添加濃度 ビヒクルに対し40〜60%
(G)バックコート
白色の下塗りを施すとよい(光の反射効果)
(H)水系のバインダーは避けること(加水分解)特にグリーン蓄光体が影響されますのでブルー系を使用ください
2.合成樹脂
(A)透明性のよいもの
アクリル、ポリカーボネイト、スチレン、PVC、ホリウレタン、ABS,透明ナイロン等
(B)この顔料はセラミック系なのでこすれによる「くすみ」及び「樹脂焼け」による「くすみ」に注意
(C)添加濃度 10%を基準にお試し下さい
取扱いに関する注意点
1.比重が約3.6と重いので顔料が沈殿するのを防ぎながら、分散剤や各種カップ
リン グ 剤等の処理で充分に分散する事が必要です。
2.蓄光顔料の一般的性質として粒径が大きい程輝度が高く、極端な機械的圧力等により顔料結晶加圧崩壊させない事が重要で、この為に使用目的に添った粒径を選択する事が必
要となります。
印刷、コーティング等の際には塗膜が厚いほど輝度が高くなります。
3.鉛、カドニウム、鉄、ニッケル等の重金属や強酸などの添加は輝度の低下を招きますので避けるようにして下さい。
4. 高温領域500度以上での使用に際しては空気による酸化の影響を受けやすいので、強力な酸化防止剤を併用するか無酸化雰囲気(不活性ガス又は真空中)での処理が必要です。特にグリーン蓄光体が影響されますので高温領域での使用に際してはブルー系を使用ください
5.従来のものと比べて励起時間(励起時に残光輝度が飽和に達する時間)が長いので 、評価の際は強い光を長めに当て、その特性を見て下さい。
6.重金属(鉛)、ひ素、カドニウム及び放射性物質は含まれておりません。
7.アルミナタイプは水は使用しないこと加水分解を起こし輝度が落ちます。特にグリーン蓄光体が影響されますのでブルー系を使用ください
サンプル多数あります。お近くの方は弊社にお越しください。
、、、おみやげがあるかも、、、